ayurcloth(アーユルクロス)は、南インドの機織り産業と文化を守る活動をしている現地NGOから生地を仕入れています。
インドNGOのミッション
現地NGOが掲げる3つのミッションは、以下の通りです。
①ケララ州の手織り職人に雇用の機会を与え、適正な賃金を支払うことで、手織り職人の生活水準を守ること。ケララ州の手織り文化と技術を守り、継承していくこと。
②特に、女性が搾取的な労働環境から自立し、債務のサイクルから脱することを可能にするため、自立支援プログラムを機能させること
③綿花農家から適正な価格で、無農薬コットンを仕入れることで、インドの綿花農家の生活向上を目指すこと
現地NGOが掲げる3つのミッションのうち、3番目の綿花農家を守る活動について触れたいと思います。
オーガニック認証に拘らない理由
無農薬綿花を、アーユルヴェーダ染めの技法でブリーチする
現地NGOでは、厳選した綿花農家から、適正価格で無農薬綿花を仕入れています。
無農薬綿花を使う理由は、インドでは綿花栽培のために使われる農薬による土壌汚染が深刻化していること、また綿花農家が農薬使用により健康を著しく損われているという現状に迎合しないためです。
無農薬綿花を適正価格で継続的に綿花農家から仕入れることで、綿花農家の生活向上を目指しています。
現地NGOが使用する綿花は、ケララ州と北インドのグジャラート州の綿花農家から仕入れています。
オーガニック認証には拘らず、自分たちの足で現地へ出向き、厳選した綿花農家から仕入れた無農薬綿花のみを使用しています。
オーガニック認証に拘らない理由は、オーガニック・コットン認証機関が、綿花農家に対して高額な認証料を求めることが、綿花農家を苦しめる結果になっているためです。
インドの綿花農家は、オーガニック認証を得るため、高額な認証料を支払うための借金のサイクルに苦しんでいます。
現在、市場に出回っているオーガニック・コットンとは何なのか?
オーガニック・コットン製品として販売されていれば、100%オーガニック・コットンのみ使用されていると思いますよね?
残念ながら、実際はそうではありません。
オーガニックコットンや、オーガニック認証については、CCC(NGOカンボジア・コットン・クラブ)の古澤様のブログに詳しいです。
カンボジア・コットン・クラブの活動に励まされる
CCC(NGOカンボジア・コットン・クラブ)は、古澤敦さんという方が運営されている、非営利団体です。
カンボジアの農村で、綿花の種の採取から栽培まで一貫して手掛け、現地の方々に雇用の機会を作り、同時に手間暇かけた本当に安全な綿花製品を製造、広める活動をされています。
寄付を受けないで継続できる事業モデルの確率を目指されており、これまでの活動費用は、古澤さんの自費で賄われているそうです。
→CCCブログより オーガニックコットンとは何だったのか?④
※リンクはCCCの古澤様よりご了承頂き、貼り付けさせて頂いております。
インドの綿花農家の実情や、アジアの縫製工場の実情など、非常に興味深い内容が書かれています。
私がインドNGO団体から聞いた綿花農家の実情ともかぶる内容で、非常に信憑性が高い記事だと思います。
CCCの公式ホームページでは、手織り植物染めのストールなども販売されています。
手織りのため量産できないのですが、とても人気があり予約待ちになる商品です。
他に、布ナプキンなども販売されており、こちらはCCCのfacebookページで、日本での販売予定の情報などを得ることができます。
CCCのブログを見つけたのは、もう随分前のことです。
ayurcloth(アーユルクロス)の活動を始めるにあたり、オーガニックコットンについて調べている時に見つけました。
その時、CCCのブログを見つけ、何度も読み直しました。
インドの工房の生地は、手織り手染めのため、織りむら染めむらがあったりして、せっかく仕入れても日本では商品として販売できないものもあります。
アイロンがかかっていない、しわくちゃの生地をそのまま送られて、日本の縫製工場では受け付けて貰えないこともありました。
未消化の在庫が増えるのは、資金が少ない私には苦しいことです。
そういう時、CCCの古澤さんの活動にはとても励まされました。
全て一から自費を投じながら、こんな活動をしている日本人がいるのかと、非常に感銘を受けました。
コネもなく、一から活動を始められた古澤さんのご苦労はいかばかりかとお察し致します。
CCCのブログの内容は、インドNGOから聞いた話と整合性があり、ayurclothの活動をする上で、弱気になっていた私の後押しをしてくれました。
私には一から、ここまでのことはできないけれど、自分にできることを少しずつやっていけばいいと思いました。
私は現地NGOが始めた活動を、手伝っているに過ぎない。
現地NGOとコミュニケーションを上手くとれば良いだけのことだと、初心に戻って事業を続ける勇気を頂きました。
私が今、思うことは、良い志を持つ仲間と、自分のペースで事業を進めていけば良いということだけです。
初めて、この無農薬・手織り・手染め生地で作った部屋着を着た時に驚いた。
洗うたびに柔らかくなる、手織り無農薬コットンの着心地が最高で、手放せなくて、自分の気に入ったものを商品にしたいと思った。
今の日本では手に入りにくい、本物の無農薬綿花を手織りした生地の着心地を、みんなに楽しんで欲しいという気持ち。
それが、現地NGOの活動を支援することになり、棉花農家や機織り職人の生活を守ることにも貢献することにもなるなら尚良い。
私がやりたいことは、農薬を使っているから悪で、無農薬だから善というようなことを主張したいわけではありません。
ただ、いかにも環境や人に優しそうな売り文句とイメージの裏で、搾取されている人たちがいるという現実。
それに乗っかったビジネスはしたくありません。
実情を知った上で、人や内情を非難するのではなく、自分は明るい方へフォーカスしていきたいだけです。
今は、良い人たちと好きなものを作っていく中で、自分の良心に咎めることなく繋がりのサイクルの中で仕事をしていければいいと思っています。
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