パンチャカルマ(5つの体内浄化法)は7日間単位のトリートメントです。
中処置を行うタイミングや前処置の日数は患者に合わせてドクターが調整します。
私の場合は以下のようなメニューを組まれました。
①最初の6日間:前処置:パンチャカルマを行うにあたって体内の毒素をほぐし定位置に戻す目的。
午前中はAbhyangamやKizhiのような施術でオイルを体内に入れ込む。午後はNasya。食事量を減らし、消化に良いメニューをとり、ギーを飲む。
②6日目:中処置:ほぐした毒素を体外へ排出する目的。
Matravasthyと呼ばれるオイル浣腸やVirecahnaと呼ばれる下剤を飲む施術を行う。
この中処置の最中や直後は食事内容に特に注意が必要。ごく薄いお粥など消化に良い食べ物を摂る。
③7日目〜16日目:後処置:毒素を取り除いた体内に滋養を与えたり、治療したい部分の治療を本格的に始める。
UpanahamやSirodharaのような気持ち良いトリートメントが続く。
④17日目〜21日目:午前の施術にVastiが加わる。午後はネック・マッサージや首のNeck Dhara。
最初の7日間はまずいギーを飲まされたり、食事も質素で、最後に下剤やオイル浣腸など気持ち良いとは言い難い施術が多いのですが、いよいよ2週間目からはシロダラーなど気持ちいいオイル三昧の極楽が始まりました。
最近ではインドやスリランカで病院というよりアーユルヴェーダ・リゾートのような施設が多く、施設によっては最初の前処置をしっかりやらず、極楽コースの後処置のみというところも見られます。
確かにシロダラーやオイル・バスは気持ちが良いですが、本当に効果を出したいなら是非、適切な前処置ができる、きちんとした施設でパンチャカルマを受けてみて下さい。
施設を選ぶ目安としては、ケララ政府から認定されているかどうかも目安になります。
ただしケララ政府認定書がなくても優良施設はあります。
Mitra Hermitageはオリーブ・リーフ(Oleve Leaf)三年連続認定を受けているというのも納得の施設でした。
Oleve Leafインド政府認定書
7日目~11日目は午前のトリートメントは肩凝りに効くハーブ・ペーストを肩に貼り付けるUpanahamという施術をしながら、Shashtika Pinda Swedaというライス・ペーストとハーブを混ぜたものを布に包んでボール状にしたものをオイルに浸して全身マッサージをするという施術をしました。
このライス・ボールの施術はぬるぬるしてお肌がつるつるになりました。
ライスボールもオイルも適度に温かいので眠くなるような気持ちよさです。まさに極楽。
ライスボールの中身。作りたて新鮮なものをその場で使う。
ベテラン・セラピストたち。10年以上Mitraで働いているそう。
皆、にこやかで仲が良さそう。
職場環境の良さが伝わってくる。
午後のトリートメントはSirodhara。フェイシャルとヘッド&ショルダーマッサージの後、施術台にのってシロダラーを受けます。
額に細い紐状の布を巻いて、その布に沿ってゆっくりとオイルを垂らしていきます。
シロダラーは脳内のリラックスに作用するといわれていますが、確かに額にオイルを垂らされているだけなのに、眠くなってきました。
シロダラー中は眠くても寝てはいけないそうです。
Mitraではリラックスできる気持ちの良いシロダラーでしたが、以前、スリランカで受けた時はシロダラー後にかなり強い頭痛が起きました。
その時はその頭痛が効果が出た証拠のように思っていましたが、本来、シロダラーで頭痛や気分が悪くなるのは施術の仕方が悪いそうです。
額の一点に集中してオイルを垂らしすぎたり、垂らす速度が速すぎたりすると、頭痛や気分が悪くなるなどの悪い症状が出るそうです。
スリランカでは私は頭痛が出て、その日の夜は全然眠れないほどでしたが、他の患者さんに聞くと、昔の嫌な思い出や、腹が立った事などが一晩中頭の中でぐるぐるして眠れなかったという人もいました。
オイルを垂らすだけの施術なのに、そんな症状が出るのは不思議だなと思います。
シロダラーはきちんとした技術をもった施設でやると本当にリラックス効果が高く、不眠症の人でとても効果が出たという人もいました。
シロダラーにも種類があるそうで、私は最初はオイルのシロダラーでしたが、最後の一日はミルクとハーブを使ったシロダラーでした。
オイルのシロダラーの方が強力だそうです。施術された感じもオイルの方がリラックス効果が高い気がしました。
→⑳Mitra Hermitage 3週間目のトリートメント
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