くわい入り豆腐ハンバーグ 秋冬の薬膳

くわい入り豆腐バーグ

くわいの旬は11月〜2月中旬頃です。

お正月料理に使われるため、12月中が最盛期です。

独特の苦味には抗酸化作用があります。

薬膳的にはくわいには血液の巡りを助け、咳止めや痰を切る効能があると言われています。

乾燥した季節、秋冬に摂ると良い食べ物です。

やはり旬のものを食べることで、自然と薬膳的効果を得られるものなんですね。

乾燥した季節に旬の野菜は喉の乾燥を防いで咳が出にくくしてくれたり、潤いをもたらす効果があるものが多いです。

くわいは産後の肥立ちにも良いと言われています。

くわい入り豆腐ハンバーグの作り方

材料(5人分)
・豚ひき肉:200g(できれば良質の赤身の豚ひき肉が良い)
・木綿豆腐:1/2丁(180gくらい)
・玉ねぎ:中1/2個
・くわい:90g
・卵:1個
・塩:小さじ1/2
・胡椒:適量
・油:小さじ2

ポン酢の材料

・大根:300g
・グレープフルーツ果汁:1/2個分(柚子かレモンでも代用可)
・醤油:大さじ1
・米酢:大さじ1
・大葉:15枚

※ゆずかレモンを使う場合は米酢を省きます。

①豆腐を布巾で包み、重しをして水切りする。

豆腐は一度、熱湯で軽く茹でてから水切りした方が、水のキレが良い。

豆腐ハンバーグ

②玉ねぎとくわいをみじん切りにする。

くわいは食感が残るように小さく切りすぎないこと。

玉ねぎはできるだけ小さくみじん切りにする。

豆腐ハンバーグ

③豚ひき肉に卵を加えて混ぜ、塩コショウをする。

豆腐はんばーぐ

④玉ねぎ、くわい、豆腐も加えて粘りが出るまでよく混ぜる。

くわい入り豆腐ハンバーグ

ここで粘りが出るまでよく混ぜることが肝心。
混ぜが足りないと、ハンバーグが型崩れしやすくなる。

豆腐入りハンバーグ

⑤8等分して形を作る。

豆腐ハンバーグ

⑥フライパンに油を敷き、両面に軽く焼き色をつける。

水(あれば万能酵母液)を1/2カップ加え、蓋をして蒸し焼きにする。

ここでしっかり蒸し焼きにしないと、玉ねぎが生っぽくなる。

水が足りなくなったら途中で足しながら、しっかり中まで火を通すこと。

豆腐ハンバーグ

⑦ポン酢を作る。

大根は皮を剥いて擦りおろす。皮は刻んでお味噌汁へ。

グレープフルーツを絞り、醤油と米酢を加えて混ぜる。

※グレープフルーツを使う場合は米酢を加える。柚子とレモン果汁は米酢は省く。

生レモンがない場合は、プルコレモンで代用可。

ポン酢の作り方

⑧器に豆腐ハンバーグを入れ、大根おろしをのせ、ポン酢をかける。

千切りにした大葉をのせて、出来上がり。

豆腐ハンバーグ

 

豆腐ハンバーグ

大根おろしと大葉の風味でお肉がさっぱりいただけます。

豆腐とくわいたっぷりなので、お肉だけのハンバーグより後味もさっぱり。

豚肉はできれば赤身の上質なものを選ぶと更に良し。

豚肉の薬膳的効能

薬膳的に豚肉には「補気」「補血」「補腎」効果があると言われています。

身体の潤いを増やし、血を補う作用があります。

疲労回復させ「気」を補充します。

秋冬の乾燥する季節には潤いを増やし、梅雨や夏バテで体力がない季節には体力を回復させてくれます。

季節を問わず、ちょっと体力がないなと思う時に少し豚肉を食べるのはとても効果的です。

特に女性は生理や出産で身体の血液を失われます。

女性の美容と健康は血液ありき!

加齢とともに血液や津液が失われることで、髪の毛や肌が老化していきます。

津液が失われると、お肌のツヤがなくなり皺が増えます。

髪の毛の量が減ったり、パサつくのも津液が不足して起こります。

血液も津液も同じ体液ですから、血液が減ると津液も同時に減っていきます。

豚肉は血や津液を補います。
※津液とは、身体の中の液体のこと。例えばリンパ液とか涙とか汗など。

少量の上質なお肉を必要な時に摂ることは、美容にも健康にも良いと思います。

 

肉食かベジタリアンか?

私は以前はほとんどお肉を食べない生活をしていました。

もともとお肉があまり好きではなかったのもありますが、肉食は血を汚すとか、日本人はもともと肉を食べる習慣がない民族なので肉食は避けたほうが良いというイメージがあったからです。

肉を食べなければ食べないほど、身体にいいことをしているつもりでいました。

確かに野菜だけ食べる生活は、血液をサラサラにするように思います。

しかしその一方で血液が薄くなり、血色が悪くなって、疲れやすくなってしまいました。

昔の日本人は肉食をしなくても、穀物や野菜や魚で十分栄養が摂れていたんだと思います。

でも今の日本の野菜は昔と違って、生命力も栄養素も劇的に減っています。

農薬も使うし、肥料も昔と違って化学的なものを使うから、土の質も下がっているでしょう。

空気も水も昔より綺麗ではないのは間違いありません。

種まで品種改良されて、翌年には使えない種がほとんどです。

品種改良されて翌年に使えない種や、種無しの果物が人の身体にどんな影響を与えるか…。

現代の野菜は、昔の無農薬で良い種、土、水で育った野菜とは違います。

完全に野菜だけの食事では、元気になれない。

なので、現代ではハーブやスパイスの力を借りる事が大切なんだと思います。

更にナッツやドライフルーツでタンパク質やミネラルも補います。

その上で体力がない人、薬膳的に「気虚」や「血虚」タイプの人などは、良質のお肉を少しだけ食べるのは、体質改善にとても良いと実感しています。

何事も極端は良くないという事かもしれません。

私は化学調味料と食品添加物はできるだけ避けます。

そのために、手作りできる物は手作りするようにしています。

また無農薬の野菜やお米、果物をできるだけ食べるようにしています。

野菜も肉も魚も命あるものをありがたくいただくことで、生命力を戴けると思っています。

感謝の気持ちがそこにあるなら、肉食でもベジタリアンでも良いんだと感じています。