ヴィパッサナー瞑想とは、インドの最も古い瞑想法の一つです。
ヴィパッサナーとは「物事をあるがままに見る」という意味で、自己観察によって自己浄化を行う方法です。
マントラや蝋燭の炎に集中する、数を数えるなどたくさんの瞑想方がありますが、ヴィパッサナー瞑想ではまずは自分の自然な呼吸を観察するところから始めます。
ひたすら自分の感覚に集中するという点で、難しく厳しい瞑想法ではありますが、一番シンプルで危険性のないオーソドックスな瞑想法だと言えます。
ヴィパッサナー瞑想は宗教とは関係ありません。
会費や規定の参加費用はなく、寄付のみで運営されている、非常にクリーンな団体だと思います。
私が日本ヴィパッサナー協会を信頼しているのは、その運営姿勢です。
決算書も1円単位まで公開されており、非常にクリーンです。
寄付も決して強要されることはなく、みんなのボランティア精神で運営されている珍しい団体だと思います。
日本でヴィパッサナー瞑想を受けるには
ヴィパッサナー瞑想は、世界各国145箇所のセンターで受けることができます。
日本には京都(タンバーヌ)と千葉(ダンマーディッチャ)に、ヴィパッサナー瞑想協会が運営するセンターがあります。
私は千葉県茂原市のダンマーディッチャで、まずは10日間の瞑想コースを受けました。
初めてダンマーディッチャへ行った時は「こんなところが日本にあったのか」と驚くほど、静かで自然に囲まれた瞑想に集中できる環境です。
世界中どこのセンターでも、同一のプログラムで瞑想指導が行われます。
指導者が男女一人ずつ付きますが、基本的な指導は録音された音源で行われるため、どこのセンターでも画一化された指導を受けることができます。
ヴィパッサナー瞑想コースに申し込む
ヴィパッサナー瞑想を受けるには、まずは10日間の瞑想コースを受ける必要があります。
私にはこのハードルが高くて、長年興味はあったものの、なかなか申し込むことができませんでした。
働きながら10日間連続で休みを取るのは、なかなか難しいですからね。
ラッキーなことに夏休みを利用して10日間の休みを取れたので、初めて10日間瞑想コースを受けることができたのは5年前のことです。
一度10日間の瞑想コースを受けたら、それ以降は古い生徒として3日間の瞑想コースにも参加できるようになります。
3日間なら休みも取りやすいですから、働きながら気軽に瞑想コースに参加できて良かったです。
もっと上を目指すツワモノは、20日間のコースなどにも挑戦できます。
いずれにせよ、まずは最初に10日間の瞑想コースを受けることから始まります。
★申し込みは日本ヴィパッサナー協会のホームページから行います。
①コースの申し込みをクリックすると詳しいコース日程が出てくるので、必要事項を記入してエントリーします。
申し込み受付開始は各コース開始日の2ヶ月前からなので、自分が参加できる日程を事前にチェックして、受付開始日が来たらすぐに申し込んだ方が良いです。
定員数が決まっているので、すぐに申し込みしないとキャンセル待ちになってしまいます。
この時点では、席の確保は確定されていません。
②コース開始2週間前にリマインダーで、改めてコース参加の意思をメール連絡します。
このメールは返信を押すだけでOK。文面の入力は不要です。
③その後、席の確保がされた場合、その旨メール連絡がきます。
このメールにセンターへの行き方、持ち物、注意事項などが詳しく書かれています。
なので、全てが確定するのは瞑想コース開始10日前くらいだと思っておいたほうが良さそうです。
手配は全てボランティアの方が仕切っているので、返信なども即日というわけにはいきませんが、気長に待ちましょう。
むやみに問い合わせして、お手数おかけしては申し訳ない。
公式ホームページやメールにかなり詳しく持ち物や瞑想コースの説明がありますので、自分で目を通しておくと良いです。
ヴィパッサナー瞑想 準備・持ち物
①掛け布団と敷布団用のシーツ
施設の布団にはカバーがかかっていますが、その上から自前の布団カバーをかけます。
万一、カバーを忘れた場合は500円でレンタルできますが、クリーニングなどのお手間をかけることになりますので、持込める人は自分で持ち込んだ方が良いです。
②枕カバー
③健康保険証
④着替え
衣服やタオルは各自手洗いする。脱水機のみ使用可。
⑤タオル
⑥石鹸・シャンプー(匂いのきついものは禁止)
⑦洗剤・洗面道具・歯ブラシセット・生理用品
急に生理が始まり、ナプキンの持ち合わせがない場合はセンターにあるものを使っても良いが、各自持参することが望ましい。
⑧長靴
宿泊棟や食堂から瞑想ホールまでは舗装されていない土の道なので、ぬかるんでいたり、水たまりがあったりする。
センター内にも長靴はあるが、数に限りがあるため持参することが望ましい。
夏場は長靴が足元の蚊除けにもなる。
長い長靴は着脱が面倒なので、ショート丈の長靴が便利。
瞑想ホールから食堂までの土の道がぬかるんでいるので、夏でもビーチサンダルではなくショート丈の長靴が良いです。
スニーカーでも良いですが、着脱が頻繁なので、脱ぎ履きのしやすいものが良いと思います。
⑨緊急連絡先のメモ
初日のコース参加登録の際に、必要になります。
⑩水筒
お白湯が入ったポットが施設内の各所に置かれているため、保温効果のある水筒があると便利。
⑪傘
食堂から瞑想ホールが離れているので、雨の日は傘が必要。
センター備え付けの傘は数に限りがあるため、各自、持参したほうが良い。
施設内に備えられているもの
①懐中電灯と目覚まし時計は施設のものを無料で借りられます。
朝晩の暗い時間に、瞑想ホールから食堂まで歩くのに、懐中電灯があると便利です。
②座布団
私が最初の瞑想合宿で持って行って要らなかったものは、座禅用の座布団です。
瞑想ホールには座布団がたくさん置かれているので、お尻が痛くなる人は2枚、3枚重ねもOK。
③ブランケット
瞑想ホールには分厚い毛布が備え置かれています。
座布団に座り、毛布にくるまって瞑想することができるので、ブランケットを持参する必要はありませんでした。
④ドライヤー
シャワー棟にドライヤーが2台備え付けられている。
千葉のセンターには湯船はなく、シャワー室が3つあり、順番に休憩時間に使用する。
京都のタンバーヌには小さい湯船がある。
敷地は千葉の方が断然広く、京都はこじんまりしている。
京都のタンバーヌは宿泊施設が一階、二階が瞑想ホールで繫がっているので、雨に濡れることなく移動できる。
持ち込み不可な物
①書籍・雑誌などの読み物
②ペンやノートなどの筆記用具
これは意外ですが、瞑想中に日記を書いたりすることは許されていません。
あくまでも瞑想に集中することが求められます。
③タバコ・アルコール類・薬物
④十字架や数珠、クリスタルなど、宗教に関するもの全般
⑤スマホや携帯、Ipadなど。
スマホや携帯、財布などの貴重品は、コース開始前の受付時にコースマネージャーに全員預けますので、持参する分にはOKです。
お菓子や飴などを持っていく人もいません。
服装
①体のラインが出る服装は禁止
スキニーパンツやレギンスを着用する場合は、膝下まである上着を着用すること。
②ノースリーブ禁止
肩が露出する上着
③屈んだ時、胸元が見える襟ぐりの広い服は禁止
④ショートパンツ・ミニスカート禁止
膝が出るもの
⑤座った時膝が出る丈のパンツ禁止
⑥ウィンドブレーカーなど、シャカシャカと音がする服は禁止
個人的に持っていけば良かったと思うものは、オリーブオイルや亜麻仁油などを少量持っていけば良かったなと思います。
ずっと座りっぱなしで運動も散歩くらいしかできないので、便秘がちになる方が多いです。
食堂ではプルーン煮が出たりしますが、オリーブオイルを大さじ1〜2杯飲むようにすれば便秘がもっと楽になったかなと思います。
また、冬は施設内で寒さ対策がなされており、暖房が効いているのでかなり乾燥します。
三日間のコースでも、お肌がカピカピになってしまいました。
保湿効果の高い化粧品を持っていけば良かったな。
普通のクリームではまだ足りない。
馬油のようなこってりしたクリームを持ち込めば良かったなと思います。