私は杏仁豆腐が大好きなのですが、市販の杏仁豆腐は甘すぎるし生クリームが入っていたりするので、試行錯誤して砂糖不使用の杏仁豆腐をあみ出しました。
私のレシピでは砂糖の代わりに蜂蜜を使うのですが、蜂蜜は熱を加えるとアーユルヴェーダ的に言うとアーマという毒になります。
なので、このレシピでは蜂蜜を溶かす温度を40℃以下にするよう工夫しています。
粉寒天で作れば固めの杏仁豆腐になります。
アガーで作るとぷるぷる感のある杏仁豆腐になります。
このレシピでは豆乳を使っていますが、牛乳を使った方が市販の杏仁豆腐に近い味が出ます。
シンプルな材料で簡単にできて美味しい、私の鉄板レシピです。
杏仁の効能
杏仁は杏の種子です。
肺を潤し、咳止め作用があります。
秋は乾燥によるダメージを受けやすい季節です。
乾燥により体の水分を消耗し、潤いやツヤがなくなりなすい季節です。
漢方的にいうと肺は潤いを好む臓器なのですが、杏仁や白木耳のような白いものは肺を潤す作用があるので、乾燥する季節に摂ると効果的です。
肺は肌の潤いにも繋がるので、本物の杏仁を使った杏仁豆腐には美肌効果があります。
喉や気管支にも良いので、風邪気味で喉がイガイガする時などに意識して摂ると効果的です。
100%の杏仁粉を作る
スーパーで売られている杏仁霜には片栗粉が入っていて100%の杏仁霜ではありません。
私は台湾に行った時に北杏仁を買い込んで来たので、ミルサーで粉砕して100%の杏仁粉を作っています。
手作りすれば混ぜ物なしの100%杏仁が簡単に作れるし、杏仁の薬効のある杏仁豆腐が作れます。
匂いもエッセンス入りの市販の杏仁豆腐と違って、本物は自然な杏仁の香りが楽しめますよ。
作り方は簡単。ミルサーで北杏仁を粉砕するだけです。
台湾で買った北杏仁。
ミルサーに北杏仁を入れる。
少量ずつ杏仁粉にしたほうが酸化しないので、まとめて粉にしすぎないほうがいい。
杏仁粉にしたら、ジップロックに乾燥剤を入れて保存する。
100%の杏仁粉があれば、杏仁ソースも作れます。
梨のコンポートに杏仁ソースをかけたデザートは、秋の乾燥する季節にとても良いです。
杏仁の粒は北杏仁、南杏仁、皇杏がありますが、皇杏は杏仁豆腐用に作られた杏仁なので、一番美味しいです。
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台湾で買いだめした杏仁が切れた時は、中華街で買うか、古樹軒の杏仁がおすすめです。
南杏仁と北杏仁については、中華街で買うより、古樹軒で買う方が安かったです。
中華街の南杏仁が100g/648円。
古樹軒の南杏仁は150g/648円。
古樹軒は中華食材を買うなら本当におすすめで、特にここのオイスターソースは市販のものとは全く違います。
市販のオイスターソースは添加物だらけでオイスターも入っているとは思えない。
私は市販のオイスターソースは使いません。
牡蠣の旨味もなくて美味しくないし、原材料名を見ると気持ち悪いものがたくさん入っていますからね。
古樹軒はプロの中華料理人も御用達の中華食材店で、ここの調味料や食材はベストなものばかりです。
送料がかかるので高くついてしまうのですが、調味料は長持ちするものだし、何より出来上がりの味が違う。
中華食材の調味料はスーパーでは良いものが手に入らないので、今は割り切って古樹軒の通販のみで揃えています。
生薬は中華街まで買い出しに行く事もあります。
砂糖を使わない杏仁豆腐のレシピ
材料
・杏仁粉:大さじ6
・無調整豆乳:400cc
・水(あれば万能酵母液):200cc
・蜂蜜(非加熱の蜂蜜が望ましい):大さじ4
・粉寒天:小さじ1
・クコの実(あれば万能酵母液で戻したもの):適量
①鍋に杏仁粉と水(あれば万能酵母液)を加え、沸騰させながら混ぜる。
沸騰したら中火にし、杏仁の良い香りが出てくるまでスプーンで混ぜながら沸騰させる。
沸騰してから2~3分続け、杏仁の成分をしっかり引き出すようにすること。
②粉寒天を振り入れる。
ダマにならないように、全体的に振り入れること。
粉寒天はダマになりやすいので、加えたらすぐによく混ぜる。
よく混ぜながら沸騰させ、中火で2分ほど煮たてる。
※粉寒天を入れるタイミングは豆乳を入れる前。
粉寒天は煮立ててよく溶かすことが肝心だが、豆乳は煮立てると分離するため。
③豆乳を少しずつ加え、さらに混ぜながら温める。
一度に豆乳を入れてしまうと、急に温度が下がって寒天がダマになるので注意。
沸騰させると豆乳が分離するので中火〜弱火で沸騰しないように温めること。
④沸騰する前に火を止め、40℃以下になるまで自然に冷ます。
時々混ぜながら様子を見る。
温度計を使ってもいいし、指を入れて人肌より少し温かい程度ならOK。
⑤蜂蜜を加えてよく混ぜる。
⑥器に注ぎ、冷蔵庫で冷やし固める。
⑦クコの実(万能酵母液で戻したものがあればベスト)をのせて出来上がり。
このレシピで作る杏仁豆腐はかなり杏仁粉の割合が高い上に100%の杏仁粉を使うので、かなり杏仁の薬効を享受できると思います。
甘さは控えめになっているので、物足りない場合はメープルシロップをかけると良いです。
杏仁豆腐の作り方のポイント
・砂糖の代わりに蜂蜜を使いますので、40℃以下に冷ましてから蜂蜜を溶かすこと。
蜂蜜は加熱すると体に良くないアーマを生みますので、非加熱の蜂蜜を使ってみてください。
うちは「小森養蜂場」の非加熱蜂蜜を使っています。
たまにヤフオクで趣味で蜂蜜を作っている方から購入することもあります。
・粉寒天は煮立たせてしっかり溶かすこと。
・豆乳を一度に加えると、温度が下がって寒天がダマになるので少しずつ加えること。
・豆乳を入れたら沸騰させないように注意すること。
・最初から最後までよく混ぜることが成功のポイント
よく混ぜることが一番のポイントです。
冷ます段階で混ぜが足りないと、杏仁の粉が沈んで、液体にムラができてしまいます。
市販の杏仁霜と違って、100%の杏仁の粉なので、重たいんですね。
面倒でも、よく混ぜながら冷ますことで、滑らかな仕上がりになります。
温かい杏仁豆腐のレシピ
杏仁豆腐は冷たく冷やして夏に戴くのも美味しいですが、杏仁の薬効を考えると乾燥する秋冬にこそ摂りたい食材です。
温かい杏仁豆腐なら秋冬でも美味しくいただけるので、こんなレシピを考えました。
私は砂糖をできるだけ使いたくないので、ただの茹で小豆を使いますが、お好みで甘い小豆にしても。
甘みはメープルシロップか黒蜜だけなので、デザートというより薬膳的な効果を狙った一品です。
ほうじ茶と一緒に食べると美味しいですよ。
材料
・杏仁粉:大さじ3
・無調整豆乳:200cc
・水(あれば万能酵母液):100cc
・粉寒天:小さじ1/2
・茹で小豆:お好みの量で。
・黒蜜:黒砂糖大さじ3杯を水(あれば万能酵母液)2杯で煮詰めたもの。
メープルシロップでも代用可
・クコの実(あれば万能酵母液で戻したもの):適量
①作り方は上記の杏仁豆腐の作り方と同じだが、蜂蜜を加える工程を省く。
甘いほうが好きな方は上記と同様に蜂蜜を加えて作る。
豆乳を加えて混ぜ、粗熱が取れたら器に入れて冷やし固める。
②茹で小豆を作る。
私のやり方は分量適当で、シャトルシェフに小豆と水を入れて一晩置くだけ。
夜寝る前にシャトルシェフに入れて、朝には茹で小豆が完成です。
本当は小豆を茹でこぼしたり水の分量も考えた方がいいのですが、面倒なので適当に水と小豆をシャトルシェフに入れるだけ。
小豆の茹で汁はむくみにも良いので、ポットに入れて別で飲むようにしています。
私は漢方的に気の巡りが悪い「気滞」体質なので、生理前にむくみやすいので、生理前に意識して小豆の茹で汁を摂るようにしています。
シャトルシェフは使い始めてもう20年以上になりますが、壊れるものではないので一生現役で頑張ってくれそうなお友達です。
サーモスは保温する器具としてピカイチですね。
シャトルシェフの他に、ステンレス卓上ポットとお弁当のお味噌汁用にフードコンテナーを愛用していますが、いずれも他のメーカーの追随を許さぬ保温力。
他のメーカーのポットも使いましたが、保温ものならサーモスがピカイチです。
私はシャトルシェフで鶏ガラスープを頻繁に作るので、一番大きいサイズのシャトルシェフを愛用しています。
大は小を兼ねるので、大きいサイズのシャトルシェフを一つ持つのがおすすめです。
③黒蜜を作る。
黒砂糖大さじ3杯に水(あれば万能酵母液)大さじ2杯を加えて火にかける。
とろみがつくまでスプーンで混ぜながら火にかける。
火から下ろすととろみが増すので、この段階では適度に煮詰まる程度でOK。
黒蜜は毎回作るのが面倒なら、多めに作り置きして冷蔵保存すると便利。
③茹で小豆を小鍋で温める。
小豆がグツグツいいだしたら、スプーンでざっくり杏仁豆腐をすくって加え、軽く温める。
杏仁豆腐が崩れないように注意する。
④茹で小豆と杏仁豆腐を器に盛り付け、クコの実を散らす。
黒蜜を好みで掛けながらいただく。
ジンジャーシロップを作った時の、生姜のカスを入れると、アクセントになって美味しいです。
杏仁豆腐を作る時は、蜂蜜を入れる分を半分残して、半分は蜂蜜なしの無糖杏仁豆腐にします。
蜂蜜入り杏仁は冷たい杏仁豆腐として、無糖杏仁は小豆と合わせて温かい杏仁豆腐としていただきます。
半分にする時は、蜂蜜の分量も半量にするのを忘れずに。
デザートとして美味しくて、薬膳的なメリットも享受できるのは手作り100%杏仁ならではです。
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